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不安のない夜のために

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あなたがいることになれて寂しい夜が越せなくなった
ベッドの空白を手のひらで探す
あなたは笑いながら
どうして俺がいなくなるとわかるの?
って聞いたよね
わたしは専用センサーがついているのよ、って答えた
ひとりだとシーツがとても冷たいの
ひとりの夜は心がとても揺れるの
月の色さえ違って見えるから不思議ね
いつか何も不安がなくなったら
専用センサーはなくても済む夜が来るかもしれない
安心して眠っていられる夜がくればいいと
今夜も月に祈る

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小さな欠片

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朝早く歩く海辺はとても寒くて
思わずコートのポケットに手を突っ込んだ
まだ誰もいない浜辺は波の音だけが響いて
映画のワンシーンのようだと思った
風が髪を掬い上げて通り抜ける
目を閉じて思い出すのは夏の午後
手を繋いで波に揺られた
降り注ぐ日差しは強くて優しくて
幸せな永遠を約束してくれるような気がしてた
--夏が一番好きなんだ
彼の声が聞こえた気がした
苦手な夏を好きになれた瞬間
波打ち際砂はさらさらと攫われてゆく
少しずつ少しずつ話すことがなくなって
笑いあえる時間が減っていって
触れ合うことさえなくなった
崩れてゆく砂の城みたいに崩壊する絆
寂しいよって言えばよかったね
抱きしめて欲しいよって言ったらよかったね
手を離さないでって言えたら違ってたかな
振り返っても時間までは戻らないのにね
帰ってベッドに潜り込もう
目を閉じて無理やりにでも眠りに就こう
まだ消えてない小さな欠片を抱きしめて
逃げないように・・・

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